浄化槽管理の1日の流れ|現役10年が朝から夕方まで全部書く
「浄化槽 管理 1日 流れ」「浄化槽 保守点検 一日」で検索した人へ。未経験から浄化槽管理に入って10年あまりの51歳が、朝7時の出発から17時の終業まで、1日14〜15件の点検の中身を時系列で全部書きます。盛らず、削らず。

「浄化槽 仕事 1日 流れ」「浄化槽 保守点検 一日」。そう検索してこのページにたどり着いた人は、たぶん、この仕事に就こうかどうか迷っている人だと思います。
求人票を見ても、1日の中身までは書いていません。「実際、朝から夕方まで何をしているのか」。そこが見えないと、踏み出しにくいですよね。
私は未経験から浄化槽管理の仕事に入って、いまで10年あまり。だから、朝の出発から夕方の終業まで、自分の1日を全部書きます。盛らず、削らず、その日その日の実物に近い形で。
ちなみに「きついのか」「未経験でも務まるのか」という悩みは、別の記事で正直に書いています。この記事は、あくまで「1日の流れ」だけに絞ります。
朝7時半、最初の現場へ

私の1日は、始業7時から始まります。
会社に着いたら、社用車に乗り込んで、一人で現場へ向かいます。チームでぞろぞろ動く仕事ではありません。基本は単独行動です。
最初の現場に着くのが、だいたい7時半ごろ。ここから、点検が始まります。
朝の早さに身構える人もいるかもしれませんが、裏を返せば、夕方には終わるということです。そのあたりの帳尻は、後で書きます。
朝はとくに大げさな段取りもなく、淡々と車を出して、淡々と最初の現場に着く。そんな始まり方です。
1日14〜15件を回る。1件20分〜1時間

1日に回る件数は、だいたい14〜15件です。
1件あたりにかかる時間は、現場によってかなり差があります。簡単な点検なら20分ほど。手間のかかる現場だと、1時間を超えることもあります。
回る先は、戸建ての住宅がメインです。住宅街を1軒ずつ回っていくイメージです。それに加えて、大きい施設の合併浄化槽も入ってきます。住宅と施設では、規模も手間も違います。
14〜15件と聞くと多く感じるかもしれませんが、20分の現場と1時間超の現場が混ざって、これくらいの件数になる、という感覚です。
ここで大事になってくるのが「回る順番」なのですが、その話は後半の山場でまとめて書きます。先に、1件の中で実際に何をしているのかを見てもらった方が、流れがつかめると思うので。
1件の点検でやっていること

ここがこの記事の本題です。1件の現場で、私が実際にやっている手順を、順番どおりに書きます。
1件の点検手順(実際にやっている順番)
- ① 蓋を開ける
- ② 採水する
- ③ 放流水を測定する
- ④ DO測定(溶存酸素量)をする
- ⑤ 薬剤(消毒剤)を補充する
- ⑥ 槽内を清掃する(水洗いでブラシでこする)
- ⑦ ブロワー(送風機)を点検する
順を追って説明します。
まず① 蓋を開ける。浄化槽の蓋を開けるところから、すべてが始まります。
次に② 採水。槽の中の水を採ります。この水を見て、調べていくわけです。
そして③ 放流水の測定。放流水というのは、処理を終えて外に流れていく水のことです。ここがちゃんと処理できているかを測ります。
続いて④ DO測定。DOというのは溶存酸素量、つまり水の中にどれくらい酸素が溶け込んでいるかです。浄化槽の中では微生物が汚れを分解しているので、その微生物が元気に働ける環境になっているか、酸素の量で確かめます。
それから⑤ 薬剤の補充。消毒剤を補充します。水をきれいにして外へ流すために、ここは欠かせません。
次が⑥ 槽内の清掃。水洗いで、ブラシを使ってこすります。地味ですが、ここをやっておかないと汚れが溜まっていきます。
最後に⑦ ブロワーの点検。ブロワーは送風機のことで、槽の中に空気を送り込む装置です。これが止まると、さっきの微生物が酸素不足になってしまうので、ちゃんと動いているかを確かめます。
この①から⑦を、1件ごとに繰り返していきます。簡単な現場ならこの一連が20分ほどで終わり、手のかかる現場だと1時間を超える、というわけです。
ここだけの本音
「汲み取り(バキューム)はやらないのか」とよく思われます。会社としては汲み取りもやっていますが、それは別部署の担当です。私の担当は保守点検のほうで、汲み取りそのものは自分ではやりません。ただ、清掃(汲み取り)の作業には立ち会うだけです。点検する人間と汲み取る人間が分かれている、ということです。ここは正確に書いておきます。
同じ手順を毎日、現場ごとに繰り返す。派手さはありませんが、これが浄化槽管理の中身です。
昼と事務、そして17時の終業

昼食は、会社や車内で手早く済ませます。ゆっくり外食、という感じではありません。
正直に言うと、忙しいときは昼を抜くこともあります。もともと朝食も食べない派なので、自分の場合はそこまで苦になりません。このあたりは人によると思います。
事務作業についても書いておきます。点検票は、現場ごとに、その場で終わらせます。1件終わるたびにその場で書いてしまうので、後でまとめて大量に書く、ということはありません。書きためた点検票は、夕方にまとめて提出します。
そして終業。ここが、この仕事のいいところでもあります。
普段は、ほぼ17時に終わります。朝が早いぶん、夕方はきっちり終わる。生活のリズムは組み立てやすいです。
ただし、例外があります。緊急のトラブルが起きたときは、夜中だろうが出動します。浄化槽が止まれば、待ってはくれません。これは仕事の性質上、避けられない部分です。普段は17時、でも何かあれば時間は関係ない。そういう仕事だと思っておいてください。
ちなみに、このトラブル対応のきつさや、匂い・世間体といった「しんどい面」については、この記事では深追いしません。そこに正面から向き合った記事を別に書いているので、気になる人はそちらをどうぞ。浄化槽管理の仕事はきついのか|未経験の50代が続けて分かった正直な現実に、正直に書いています。
毎日同じルート・同じ時間で回る理由
ここが、この記事でいちばん書きたかったところです。
私は基本的に、毎日同じルートを、同じ時間で回ります。件数も、順番も、なるべく変えない。
なぜわざわざ変えないのか。ラクだからではありません。動きを変えると、事故やトラブルの可能性が増えるからです。
決まった順番で、決まった現場を、決まった手順で点検する。そうしていれば、いつもと違う異常に気づきやすい。逆に、その日の気分でルートを変えたり、手順を飛ばしたりすると、見落としが生まれます。見落としは、トラブルにつながります。
だから、あえて崩さない。これは横着とは正反対の話で、同じことを正確に繰り返すこと自体が、この仕事の品質なんです。
正直に言うと、これは私の性格にも合っていました。私は、コツコツ同じことを繰り返すのが得意なほうです。刺激や変化を求めるタイプではない。だから、この「毎日同じことを丁寧に繰り返す」というスタイルが、苦になりませんでした。
転職を何度も繰り返してきた私が、この仕事だけは10年以上続いている。その理由のひとつは、たぶんここにあります。仕事の中身と、自分の性格の、相性です。
この1日が向いている人・向いていない人

ここまで1日の流れを書いてきて、向き不向きが、けっこうはっきり分かれる仕事だと感じます。
この1日が向いている人
- 毎日同じことを淡々と繰り返せる人
- 決まった手順を、決まったとおりにやれる人
- 一人で黙々と動くのが苦でない人
- 派手さより、安定したリズムを求める人
この1日がしんどく感じるかもしれない人
- 毎日違う刺激や変化が欲しい人
- ルーティンが退屈で耐えられない人
- チームでわいわい動きたい人
要するに、淡々と同じことを繰り返せる人に向いていて、刺激が欲しい人には向きません。
ここは性格の問題なので、頑張ってどうこうという話ではないと思います。自分がどっちのタイプか、1日の流れを読んで想像してみてください。
ほかの現場系の仕事と並べて比べたい人は、50代・未経験から始める現場仕事の選び方も読んでみてください。浄化槽だけでなく、いくつかの現場職を物差しをそろえて比べています。
未経験から現場系の仕事を探すなら
この記事は浄化槽管理の話ですが、未経験から入れる現場系の仕事は、ほかにもいろいろあります。「工場求人フォルダ」は、未経験歓迎・寮付きの工場や製造の求人をまとめて見られるサイトです。浄化槽そのものの求人があるわけではありませんが、現場系で何が自分に合いそうか、応募前の下調べに向いていると思います。
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まとめ:派手さはないが、リズムは組み立てやすい

長くなったので、1日の流れを振り返ります。
浄化槽管理の1日(私の場合)
- 7:00 出発:社用車で一人、最初の現場へ
- 7:30〜 点検開始:1日14〜15件、戸建てメイン+大きい施設の合併浄化槽
- 1件20分〜1時間超:蓋開け→採水→放流水測定→DO測定→薬剤補充→槽内清掃→ブロワー点検
- 汲み取りは別部署:自分は保守点検担当。清掃には立ち会う
- 昼は手早く:会社や車内で。忙しいと抜くことも
- 点検票はその場で:夕方にまとめて提出
- ほぼ17時に終業:ただし緊急時は夜中でも出動
- 毎日同じルート・同じ時間:崩すと事故・トラブルの元。だから変えない
派手さのある仕事ではありません。毎日、同じ現場を、同じ手順で回る。それの繰り返しです。
でも、朝7時に出て、ほぼ17時に終わる。生活のリズムは、きれいに組み立てられます。そして、同じことを正確に繰り返すこと自体が品質になる仕事なので、コツコツ型の人には、むしろ合っていると思います。
転がり続けてきた私が、この仕事だけは10年以上続いた。その背景には、この「変わらない1日」と、自分の性格の相性があったのだと思います。人生をどう立て直してきたかは、人生立て直しロードマップにまとめています。
この1日の流れを読んで、「自分にもできそうだ」と思えたなら、選択肢として悪くないと、当事者として伝えておきます。
私の職歴や立て直しの経緯は、プロフィールに全部書いています。
※本記事は私個人の体験の記録です。作業内容や就労環境は会社・地域・浄化槽の種類によって異なります。
駆(かける)(51歳・現場仕事10年目)
転職7回以上・現場仕事10年目の51歳。「転職のプロ」ではなく、職歴ボロボロを実際に生きてきた当事者として、過去の自分に向けて書いています。
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